耐久調整をする時に大活躍するツール「Survival Calculator」の紹介です。
これがあれば、能力値をずらしながら1個ずつ計算する手作業をする必要がなくなります。
一つずつ能力値をずらして調整していくのも、それはそれでダメ計の理解が深まるので大事だと思います。地道に調整していくやり方はピタゴラス氏が解説されているので、もし知らなければチェックしておくと良いでしょう。
ポケモンの調整の仕方 - 運で勝って楽しいか?
ABミミッキュの「メガバシャのフレドラ最高乱数切り耐え」は、
— とどりこ (@todoric0) 2018年4月24日
H-Bが151-124でも161-114(H244/B108振)でも達成できて後者のほうが特殊耐久が高くて強いって話、そんな調整よく見つけるなぁと思ってたけど15秒で最適解出せるツールがあった。超便利。https://t.co/gGhQuZ94Ng pic.twitter.com/G2EEDnv1Mi
超便利なツールですが英語でしか使えないのが難点。
そこで、英語が苦手な日本人向けの使い方ガイドを作りました。
やってることは高度なので、ポケモン対戦初心者にはオススメできません。
自分で耐久調整を考える実力のある上級プレイヤー対象の記事です。
なお解説動画は英語ならばあるので、英語ができる方は動画で理解する方が確実で速いと思います。
Survival Calc 2.0 Guide + Trainer Tower Announcement - YouTube
各項目解説
きゅあっと氏が解説されています。
最も効率のいい振り方で○○耐え調整をすることのできるツールの使い方 - 受けループのおもちゃ箱
例①:アシレーヌの調整
仮想敵をメガゲンガーにして耐久調整してみましょう。
- ゲンガーの「ヘドロばくだん」を耐えたい
- アシレーヌの「わだつみのシンフォニア」でゲンガーを確実に倒したい
- 物理耐久をできるだけ上げたい
まず、シンフォニアでH252D4ゲンガーを確一にするためには控えめC108振りが必要です。(火力の必要努力値は別のダメ計ツールで計算しておきます。)
したがって、耐久に使える努力値は「508 -108 =400」です。
これを「Available EVs」に入力。その他の必要項目もこの画像のように入力していきます。
ポケモンや技の英語名はgoogleで「ヘドロばくだん 英語」などと検索してもいいですし、英語名をまとめたページでページ内検索を使う方が簡単かもしれません。
ポケモン 英語名リスト(サンムーン対応版)|ポケモン徹底攻略
ポケモン 技の英語名 英語アルファベット順
ポケモン 性格の英語名
入力を終えたら黄色の「Calculate」ボタンをクリックしましょう。
これで最適な努力値は「H220 B92 D84振」だとわかりました。
ここでの「最適」とは、必要な特殊耐久(メガゲンC222ヘド爆確定耐え)を確保しつつ、物理耐久を最大化できる調整のことです
さて、これで調整を終えてもいいのですが、このアシレーヌの物理耐久を調べながら更に微調整してみましょう。
「Comparative Attack」のチェックボックスをクリックします。
そして新たにテキストボックスが展開され、別のポケモンのダメ計を同時にできるようになります。
ここではメガバシャの「飛び膝蹴り」を入れてみましょう。
そして「Calculate」を押すと
メガバシャの飛び膝蹴りは12.5%の確率で2回耐えることがわかります。(2HKOはtwo hit knockoutの略)
もう少し物理耐久を上げたい時
火力を削って「Available EVs」を増やしてもいいですが、特殊耐久を削って物理耐久に回すことで対処してみましょう。
メガゲンガーのヘド爆耐えを最高乱数引いた時は諦めることにします。
「Percent of the time」がデフォルトでは100ですが、これを90に変更して「calculate」をクリックします。
「最高乱数切り耐え」は「15/16 =93.75%」で、「乱数上2つ切り耐え」は「14/16 =87.5%」であり、この間の数字を選べば「最高乱数切り耐え」の設定になります。
細かく「93.75」などと入力してもいいですが面倒なので、私は最高乱数切り耐えは90、乱数上2つ切り耐えは85と入力することにしています。
最適な努力値が「H252 B100 D44」になりました。メガバシャの飛び膝は1.171%で2HKOなので、ほぼ確定3発と言っていいでしょう。
これで火力/B耐久/D耐久を両立した良い感じの調整を見つけることができました。
注意
かたいツメ補正が間違って1.33倍に設定されています(本来は1.3倍)。
「特性なし/アイテム命の珠」として計算することで解決しようと思いましたが、かたいツメは威力補正で命の珠はダメージ補正なので、少しだけ計算がずれてしまいました。
リザX/プテラ/グロス/ガメノデス/黄昏ルガルガンを攻撃側に設定することは諦めましょう。
あとがき
まだこのツールで出来ることの半分も紹介できていません。
その他の機能の解説記事は気が向いたら作ります。
- なるべく少ない努力値でカプ・テテフの「サイコキネシス」を耐えるカミツルギの調整(BestボタンではなくMinimumボタンを使います)
- ガオガエンの「とんぼがえり」+メガゲンガーの「シャドーボール」を90%の確率で耐えるメガメタグロスの調整(Multiple Attacksを使います)
こういう取り扱い説明書は動画で説明するのが一番わかり易いと思うのですが、いかんせん私は動画の作り方を知りません。
英語とダメ計と動画作成に習熟している方が少ないことが、こんな便利なツールが何年も日本人プレイヤーに普及してこなかった一因な気がします。
追記
ここまでの内容を実は1年前にほぼ書き上げていたのですが、納得のいく解説記事にならず下書きのままにしていました。今見返してみると結構良い内容なんじゃないかと思えてきて、少しもったいないので公開することにしました。(記事に求めるクオリティがここ一年で落ちてしまったのかも…。)
かたいツメ補正ミスを先日発見し、注意する必要性が生まれたのも記事公開の理由です。
開発者に問い合わせてみたのですが、割とやる気のない対応で、バグが直されるかはわかりません。